2023/07/06 何者でもなくなる

最近、歌の練習にはまってます

 

インドの音楽の練習が、これまでは基礎の基礎だったのが、

基礎のリズムになってきまして、

リズムがあると歌っていて気分が盛り上がります

 

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スマホのアプリで、タンプラを流して、

歌詞、というか音階だけを口ずさみながら

リズムを取っていると、

どこの誰でもないような、不思議な気持ちになります

真剣に歌っているときは

 

(こんな感じのやつ↓厳密には違いますが・・)

 


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最近読んでいる本の「はじめに」で、

こんな紹介↓があって、なんだか納得している

今日このごろです

 

インド音楽の世界は一度その入口に立って中を覗いてしまうと、

一生そこから抜けなせなくなる魔力を持っているということだ。

時には、自分がこの人生で何を欲しているのかが、

朧気に見えることもある。

インド音楽の修業は朧気に見えた世界を信じて

霞の中を手探りで進む旅のようなものだ。

(略)

 

いつまでたっても中へはいれない人間は、

その世界を自分の心の中で手探りで勝手に思い描くことで、

鍵穴の中の喜悦を手に入れようとするようになる。

だが、扉の中に自分がいるような思いに一瞬だけひたることができても

結局は自分は扉の外にいることに気がつくのだ。

 

自分の中に喜悦の世界を思い描く時、

ブラフマンを知覚することができる。

けれども永遠に続く喜悦はない。常に求め続ける者のみに

一瞬の世界をかいま見せてくれるだけだ。

しかしその体験は、一つのインスピレーションとなる。

己の中のアートマンを無心で追求しようとした時に、

音を探す術こそインド音楽の方法なのである。

制約のなかでアートマンを自由に羽ばたかせることができた時、

その人間はブラフマンとともに喜悦の中にいる。

 

自分の中の内なる声に耳を傾けようとしない者には、決して聞こえてこない。

己を知る者は全世界を知ることができる。

世界は音であり、私という形の波である。

 

インド音楽との対話』より抜粋

 

すごい文章力!

まだ入り口に立てたのかも微妙な私でも、

歌っているときは異人になれるような気になれるんですよね〜