2023/04/10 【読書】『文化を超えて』

日本語言語学を勉強していて知った本

 

アメリカの文化人類学者で、異文化コミュニケーションの先駆者。

 

『文化を超えて』の本の中で、

世界三〇カ国の言語コミュニケーションの型を

高コンテクスト文化と低コンテクストに分類したとされています

コンテクストというのは、文脈という意味で、

状況や話の流れ、その場の雰囲気などを指します。

 

高コンテクストは「空気を読む」言語文化で、

沈黙があっても不快に感じませんが、

低コンテクスト文化では、

「言わなくても分かる」は通用しない、とされています

 

 

アメリカの白人が、彼らの時間及び空間についての

観念体系の奴隷となっているかを考察することにしたい。

まず、アメリカ人にとっての時間は、

いわゆるモノクロニック monochronic な性質なものなのだ。

つまり、アメリカ人は普通、真面目に何かをするときには、

一つずつ事を片付けていくことを好む。

そのためにはそれが表立った形であれ、暗黙の形式であれ、

ある種のスケジュールが必要となる。

 

(略)

 

モノクロニックな時間は、スケジュール、分断化、

即応性を重視する。

ポリクロニック polychronic な時間体系の特徴は、

いくつかの事柄が同時に生起するという点にある。

ポリクロニックな時間体系に属する人々は、

計画をあらかじめつくることに固執するよりもむしろ、

人々のかかわり方や、仕事の成就ということに重点をおく。

モノクロニックな時間のほうが、ポリクロニックな時間より

実質的なものとして取り扱われている。

ポリクロニックな時間は、帯状のもの、

または道のようなものというよりも、

むしろ”点”とみられがちである。

そしてその”点”は、神聖なものとされている。

 

 

時間に関する考え方や、

文脈の捉え方など、異文化理解において参考になることが多く、

手元においておきたい書籍ですが、

中古本でもかなりお値段が高騰しており、

どこかで原書を手に入れようかと思ったりする

今日このごろです

 

 

 

海外へ出たいな〜