こちらもディスカバー21社の干場社長がブログでお薦めされていたので、
その日に買って読んだものの、内容が整理できずに、アップするのに時間がかかりました・・。
モノつくり日本万歳!?
強欲資本主義 ウォール街の自爆 (文春新書) (2008/10/17) 神谷 秀樹 商品詳細を見る |
現在の、「世界バブル崩壊」について、アメリカのウォール街から、
その問題の本質を説いていくというもの。
著者はウォール街で金融に携わる仕事をされている方で、
アメリカがいかに「お金」に取り付かれているか、具体的な経験を踏まえて書いてあります。
そもそもウォール街のお金の見方は、「株主資本主義」。
「株主価値」を最大に引き上げることが、優れた経営の目標になっており、
ファンドマネージャーは、「株主の利益」と「自分の収入」をあげるために、
無駄な支払い義務を圧縮するように取り組む、という。
私、今年の始めのこちらの本↓を読んで、
アメリカのサブプライム問題は、移民の人たちのアメリカンドリームに、
賢い人たちが、最先端の金融システムをつくり(証券化、デリバティブ、レバレッジなど)、お金を動かしていんだー、と自分なりにまとめましたが、これもいきつくさきは、エリートによる、「強欲主義」によってでてきたといえるでしょうね。
サブプライム問題とは何か アメリカ帝国の終焉 (宝島社新書 254) (宝島社新書) (2007/11/09) 春山 昇華 商品詳細を見る |
なぜ、今自動車業界で、ビックスリーの企業が経営危機におちいっているのかがわかりますね。
日本でも自動車業界は今期は落ち込んでいますが、トヨタやホンダなどは電気自動車など、まだまだモノつくり企業です。彼らにとって欲しいのは、「顧客」。
それに対して、ワゴナーGM会長は5月のインタビューで以下のように答えていたそうです。
インタビュアー「どうしたら世界一であり続けられるか?」
ワゴナー「企業としての至上命題は、株主の利益の還元であり、収益やキャッシュフローが非常に大切です。」
って、これでは・・・。
かくいう、私も、CSよりES(顧客満足より社員の満足)と考えていた企業人ですが、そのあたり、この本読んでだいぶ変わりました。
なぜ、オンリーワンを目指してはいけないのか? (2006/11/01) 小宮 一慶 商品詳細を見る |
それにしても9月に破綻したリーマン・ブラザーズのデック・ファルド会長の去年のボーナスが約40億円ってご存知でした??え?会長がこれなら役員の人もそれに近い金額はもらっているはず。はたからみると、あっという間にサブプライム→崩壊というようにしか思えませんでしたが、打つ手はあったような気がします。
そして、面白いのが、今の問題を1987年に指摘していた日本の経済学者がいたってこと!
この本読んだら、日本の下村治博士がどんな人なのか知りたくなりますよ!
その下村博士がアメリカの経済(当時のレーガン政権)に対して指摘していたのが次の6点。
これ、2008年に主張したことではありません。23年前のことです。
1、消費狂いになってしまったアメリカ人と、レーガンの大減税は、虚構に虚構を重ねる経済政策である。
2、日本商品はアメリカの以上膨張に吸い込まれ、反映しているかのように見えるが、この異常膨張した経済にあわせて設備投資すると、これからは過剰投資がやがて深刻な問題(重荷)になる。
3、財政赤字を減らすには、大幅な歳出削減と増税以外に道はない。しかしアメリカは本気で財政収支均衡法をやる気がない。
4、アメリカの要求に合わせた日本の内需拡大論は、日本経済を破綻させる。
5、ドル崩壊の危険性は常にあり、もう日本は何兆円も損をしている。
6、日本は縮小均衡から再出発せよ。世界同時不況を覚悟するしか解決の道はない。
著書「日本は悪くない―悪いのはアメリカだ」より
こんな批判ばかりあげつつ、最後には未来の見える話が。
それは先日の黒人大統領の誕生という出来事であったり、ノーベル賞をとったアル・ゴア前副大統領の出来事だったり。ビルゲイツの慈善事業であったり。
(む?こうしてあげると、国民が、というより、個人が変わることが周囲の変化につながるという、「第8の習慣 」に通じますね。
アメリカに自己啓発書で優れたものが多いのは、「強欲主義」との折り合いがつけられずに、右往左往してしまう人が多いからなんでしょうか??
これから少しずつ、経済の話も深めていこうと思います。
2008年はいろいろな勉強法を知って、自分に合うものを見つけてきたので、2009年はこれを強化して自分なりに応用していこうと思います。