2022/09/16 【読書】『アウシュビッツを生きのびた「もう一人のアンネ・フランク」自伝』

読んでるときは、呼吸も止まるくらい

 

じっくり読みました

 

 

Amazonのレビューで、「もうひとりのフランクルだ」と

書かれていた方がいて、私も同じことを思いました

 

 

この『アウシュビッツを生きのびた〜』のほうが

先に書かれたものなのですが、

著者の経歴をみて、時系列順に読むのは、

私のメンタルが耐えられないと思い、

先に『心の監獄』を読みました

 

misogi21.hatenablog.com

 

そして、今回の自伝も最初からは読まず、

後半の12章あたりから読みすすめました

 

戦争の経験を読むのは、こころの準備が必要でしたので・・

 

想像しながら読むと具合が悪くなるので、

少しずつ読むつもりでいましたが、

息をとめて、一気に読みました

 

 

場所と問わず、暴力と破壊の対象となった

すべての人たちのことを悲しく思う。

だからこそ、私は人生で起こるあらゆる苦難に

直面した人たちを力づけるために生きている。

 

もうひとつ私が伝えたいのは、

苦しみに序列はないことだ。

私の痛みをあなたの痛みより強くするものも、

弱くするものもありはしない。

ひとつの悲しみを別の悲しみと比べ、

その相対的な重要性を表せるようなグラフなどない。

 

(略)

私の物語を聞いた人にはこう言ってほしい。

「彼女にできるのなら、私にもできる!」

 

もしかするとすべての人生とは、

自分はもっていないが「もちたい」もの、

もっているが、「もちたくないもの」を

調べることかもしれない。

 

 

あの男性は、ヒトラーの帝国が一二年間つづいても、

人びとから善意を奪うほどの憎しみは生まれなかったという証だ。

彼の目は私の父の目。緑色。そして慰めに満ちていた。

 

 

手紙を手放した時、

母は希望を捨ててはいなかった

希望に火をともしていたのだ。

 

 

過去は消えていません。

超越されても、消し去られてもいません。

それは私の中で生きつづけています。

けれども、それが私に与えてくれた客観的な視点も、

またそうなのです。

それは、心に希望を灯しつづけたからこそ、

解放を見るまで生きられた。

許すことを学んだからこそ、

自由を見つけるまで生きられた、

という視点です。

 

(略)

許すとはー

起こったこと、起こらなかったことをー

嘆き悲しむことであり、

別の過去を求めるのをあきらめること。

人生を過去のままに、

現在のままに受け入れること。

 

 

もしかすると、癒えるとは傷跡を消すことでも、

傷を傷跡にすることでもないのかもしれない。

癒えるとは、傷を慈しむことなのだ。

 

 

(↓当時の映像が流れるので見続けるのは辛いですが、

書籍の内容がご自身の言葉で語られています)

www.pbs.org

 

女性の声なので、名著フランクルの『夜と霧』より、

感情移入しやすい気がします

 

 

もう一度歴史の教科書を読み返そうと思った

今日このごろです

 

読んでる間はずっと緊張していたので、

いまも頭に血が上ってます