マイノリティデザイン

出版社さんの下記の投稿をきっかけに読みました

ビジネス書を普段読まない方にも、どうしても読んでもらいたい。だから、【第1章を全文マンガ化】して公開します

マイノリティデザイン

すべての「弱さ」は、社会の「伸びしろ」

あなたが持つマイノリティ性=「苦手」や「できないこと」や「障害」や「コンプレックス」は克服しなければならないものではなく、生かせるものだ。だれかの弱さは、だれかの強さを引き出す力だから。

この本を読んでから自分の弱みについて考えていました。

「弱さ」を生かしたい、という発想はまだできておらず、

「弱さ」をどう攻略するか、という発想のままです。

著者の澤田さんの場合、息子さんが目の見えない障害をおっています。

社会が障害がある人へ適応できていないことへの「怒り」が根底にあり、

ご本人も生きることに必死なのが伝わってきます。

新たしい視点でモノゴトをみつめることへの気付きがえられることはもちろんなのですが、

それ以上に、もっと真剣に生きよう、という気持ちになる本です。

大人になればなるほど、常識を知り、規範を学び、社会を感じるごとに、人はどうしても創造性を失っていきます。でも、正確には「失っている」ではなく心の奥底にしまっている」だけ。

あなたには、もうかならず生み出しているものがある

もし、あなたがクリエイターとして、これまでつくってきたものに自信を持てなかったとしても。あるいはクリエイターではなく、なにも生み出していないと思っていても。「他者への影響」は生み出しています。すべての人に社会への影響力はあり、とも言えます。

私が学生時代に熱心に読んだ本で、「出生」に関する記述があったことを思い出したので、こちらで締めくくります。

ハンナ・アーレントの『人間の条件 (ちくま学芸文庫)』より

人間事象の領域である世界は、そのまま放置すれば「自然に」破滅する。それを救う奇蹟というのは、究極的には、人間の出生という事実であり、活動の能力も存在論的にはこの出 生にもとづいている。いいかえれば、それは、新しい人びとの誕生であり、新しい始まりであり、人びとが誕生したことによって行ないうる活動である。この能力が完全に経験されて 初めて、人間事象に信仰と希望が与えられる。(略)しかし、福音書が「福 音」を告げたとき、そのわずかな言葉の中で、最も光栄ある、最も簡潔な表現で語られたの は、世界にたいするこの信仰と希望である。そのわずかな言葉とはこうである。「 わたしたちのもとに子供が生まれた」。