アダム・カヘン『手ごわい問題は、対話で解決する』

南アフリカアパルトヘイト問題にも取り組んだアダム・カヘン。

ワールドカップ南アフリカで行われる今だから、改めて考えてみよう。

南アフリカ云々ではなく、解決のために必要な心構えのようなところを抜粋しています)


手ごわい問題は、対話で解決する手ごわい問題は、対話で解決する
(2008/10/03)
アダム・カヘンAdam Kahane

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私には珍しく、目次をあげておきます。dankogaiさんみたい。

この目次を読むだけでも、どんな風に解決に導くのか、がわかるのではないかと思います。

パート1

解決が困難な問題

第一章 「たった一つの正解が存在する」

第二章 世界を見る

第三章 奇跡的な選択肢

パート2

話し方

第四章 行き詰まり

第五章 命令

第六章 儀礼的会話

第七章 率直に話す

第八章 話すことのみ

パート3

聴き方

第九章 オープンさ

第十章 内省

第十一章 共感

パート4

新たな現実を創り出す

第十二章 卵の殻を破る

第十三章 握りしめたこぶし、広げた手のひら

第十四章 傷口は一つになりたがる

結論 

オープンな方法

問題の解決が困難になる3つの複雑性

・物理的な複雑性

・生成的な複雑性

・社会的な複雑性

南アフリカの人たちは、現実的な選択肢と奇跡的な選択肢の二つがあったとき、

奇跡的な選択肢を選んだ。

ともに前進する道を発見するまで話し合いを続けるという選択肢である。

「人はどのようにして良い判断を学ぶのか?それは経験によってです。

では、人はどのようにして経験を得るのか?それは悪い判断からです」

P58

内省による聴き方。

私がもっている考えは、私自身ではない。

だからあなたも私も、自分を否定することなく、

その考えだけを否定することができる。

自分の考えを天井からひもでつるしているかのようにぶらさげて、

その周りを歩き回り、それをいろいろな視点からみて歩く。

p119

離れたところから見ることで、

自分の中にある矛盾を見つけることができる。

ビル・トバート氏(Bill Torbert)

「もし、あなたが問題の一部でなければ、

あなたはソリューションの一部にはなれない」

「観察者から主体者へ」

「反応だけする人から創造する人へ」

「意味を理解する(making sense)」だけでなく、

同時にそれを「感じ取らなければ(sense)」ならない。

プレゼンスとは、自分の先入観やそれまで物事を理解していた方法を越えて、

オープンになり、深く聴くこと。

すべての面で「受け入れる(letting come)」状態を導くこと、

つまり意識により大きな変化の領域に参加すること。

  

10の提言

   1,あなたの状態や、あなたがどう話し、

     どう聞いているのかに注意を向ける。

   2,率直に話す。

   3,あなたは真実について何も知らないということを覚えておく。

   4,そのシステムの関係者たちとかかわり合い、話を聴く。

   5,システムの中であなたが果たしている役割を振り返る。

   6,共感をもって聴く。

   7,自分の話していることや他者が話していることを聴くだけでなく、

     全体で何が話されているかに耳を傾ける。

   8,話すのをやめる。

   9,リラックスし、完全にありのままを受け入れる。

  10,これらの提言を試し、何が起こるかに気づく。

                           こちらのブログより拝借

 

あわせてこちらの記事を読んでみることをお薦めします。

話すことのポテンシャルと聞くことへのチャレンジ

・・と 複雑な問題解決の方法について探ってみたわけですが、

やはり、自分自身の問題と向かい合って変化していくことが大切だなぁと、

しみじみと思った次第です。

ここ何日か、職場で「プンプン」していることが多いので・・。