元世界銀行副総裁 西水美恵子が語る「国をつくるという仕事」講演

今年前半、とても影響をうけた本の一冊。

本日は、その方の講演に行ってきました。

慶応MCCで開催されている夕学五十講。

初めての参加です。

講演は元世界銀行 副総裁西水恵美子さま

国をつくるという仕事国をつくるという仕事
(2009/04/07)
西水 美恵子

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とても静かに、しっかりと心に訴えかける講演でした。

私、何度も胸が熱くなりました。目頭も熱くなって涙がでました。

以下講演の内容。

「貧困」とは・・

朝2時間かけて水くみにいき、

お茶と少しのパン、昼は砂糖水。

人がいきるために必要なこと。

いきがいをもっていきる希望、そして働きがい。

来る日も来る日も同じことの繰り返し。

ただ自分の体を生かすだけ。

その経験から20年。

「貧困」について、まだ自分の言葉で伝えることができずにいる。

なので途上国でお世話になった母の言葉を借りて、、、

そして世界銀行をとおしていえること。

1、貧困は人がつくったもの。人造現象。

2、貧困は世界の平和をおびやかす

3、同じことが日本でも起こりうるし、起こりつつある

1 貧困は人がつくったもの。つまり人造現象。

貧困を解消する財力は国にはある。

なぜできないのか・・。

南アジアの例

・教育 生き甲斐をあたえる唯一の方法→教育

教育施設はいくらでもある。

ただ、その小学校は大人のために建てられた小学校。

水増し、ピンハネの為に建てる。先生はいない。

町の人はゴーストティーチャーといって笑っていた。

学校の先生には、年金がつく。

その年金目当てにお金をつんで、政治家に頼み込んで学校の先生になったりする。

彼らに教える気はまったくない。

そういう幽霊教師を斡旋する事業というのがある。

パキスタン、インドの北側の統治の悪い州では

大々的にそのようなことが起きていた。

教科書がない新学期が当たり前だった。

3~4ヶ月たっても教科書がこない。

教科書は政府の印刷所が印刷して、都市から村に届くが、

その荷分けのときに賄賂をださないと配達されない。

保健医療制度

働きがいを与える健康が保障されていない。

食べるには売春、人身売買すら術になる。

診療所はあるけれども、学校と同じように水増し、ピンハネで建てられたもの。幽霊ドクター。

倉庫になっていうような診療所もある。

政府のリストには医師の名前が載っている。

その人たちは実際は個人経営で、お金持ちの人を診療している。

公共の診療所にはでないで、時がきたら年金をもらう。

薬品、町に売っている。村にはない。

アスピリンひとつでさえ、町に買いにでないといけない。

集金人は犯罪組織。

国家財政への無意味な批判・・・。

(つづく)